今回はフランスの代表的な作曲家、ラヴェル(1875-1937)。
パリ音楽院にてガブリエル・フォーレやエミール・ペサールらのもとで学んだ。
母はバスク人、父はスイス出身の発明家兼実業家だった。
父親が音楽好きで、幼少のころからピアノや作曲を学び、
ラヴェルが音楽の道へ進むことを激励した。
若く革新的な芸術家と行動を共にし、強い影響と薫陶を受ける。
戦争で右手を失ったピアニストのために「左手のためのピアノ協奏曲」を作曲したり、
かの有名な「ボレロ」は、
小太鼓による2小節のボレロのリズムが169回も刻まれ、
16小節の主題が18回繰り返される。
数々の不思議な魅力満載の曲を生み出し、
“管弦楽の魔術師”とか、
その精密機械のような音楽を書いたことから
“スイスの時計職人”
などと言われる。
中でも浮世離れした美しさを醸し出している
「亡き王女のためのパヴァーヌ」は高雅な王女がゆるやかに舞う姿を優美に表している。
鏡に映った5つの情景を描いた「鏡」も傑作だ。
そして、ラヴェルは日本画が好きだったようで、
ラヴェルが晩年16年間住んでいた家には日本画のコレクションがあり、
今はモーリス・ラヴェル博物館になっている。
行ってみたいところになりました。